贈り物で避けたほうがよい品物は?
良かれと思って選んだ品が、相手によっては別の意味に受け取られることがあります。ここでは昔から避けられてきた品物と、その理由を整理します。
| 品物 | 避けられる理由 | 注意が必要な相手 |
|---|---|---|
| ハンカチ | 漢字で「手巾(てぎれ)」。手切れ=縁切りを連想 | 目上、改まった場面 |
| 櫛 | 「苦」「死」の語呂合わせ | 全般 |
| 刃物(包丁・はさみ) | 縁を切ることを連想 | 結婚祝い、目上 |
| 靴下・スリッパ・マット | 踏みつける、下に見ることを連想 | 目上、上司 |
| 時計・筆記用具 | 「勤勉に」という指導の意味に取られる | 目上、上司 |
| ライター・赤い品物 | 火事を連想 | 新築祝い、引っ越し祝い |
| 鉢植えの花 | 「根付く」=寝付くを連想 | 入院中の相手 |
| 緑茶 | 弔事で使われることが多い | お祝いの場面 |
いずれも語呂合わせや使い方からの連想に由来する慣習です。相手や場面によって重みが変わるため、一律に禁止と考える必要はありません。
判断するときの考え方
・相手が気にする立場かで判断する
目上の人や改まった贈答では慣習が重視されます。同年代の友人同士であれば、意味を気にせず受け取られることがほとんどです。
・相手が希望しているなら問題ない
本人が欲しいと言っているものを避ける必要はありません。近年は受け取り方も多様で、希望を優先するほうが喜ばれます。友達への誕生日プレゼントの選び方でも実用品を候補に挙げています。
・場面によって意味が変わる
鉢植えは新築祝いの定番ですが、入院中の相手には「寝付く」を連想させるため避けられます。同じ品でもシーンで扱いが逆になります。
・迷ったら別の候補に替える
どうしても気になるなら、無理に押し通す必要はありません。消えものに替えれば、ほとんどの懸念は解消します。
・現金や商品券は相手を選ぶ
目上の人に現金を贈るのは失礼にあたるとされます。金額がそのまま伝わるため、品物にしたほうが受け取りやすい場面が多くあります。
・地域や家庭の慣習も確認する
同じ品でも地域によって扱いが違うことがあります。冠婚葬祭に関わる場面では、家族に聞いてみるのが確実です。
シーン別の判断基準
同じ品物でも、贈る場面によって適否が変わります。
| シーン | 特に避けたい品 | 安全な選択 |
|---|---|---|
| 職場の日常の差し入れ | 特になし(高額品は除く) | 個包装の菓子、飲み物 |
| 目上・上司への贈り物 | 靴下、マット、時計、筆記用具、現金 | 菓子折り、酒、カタログギフト |
| 新築祝い・引っ越し祝い | ライター、赤い品、壁に穴を開けるもの | 観葉植物、タオル、消耗品 |
| 結婚祝い | 刃物、割れ物(相手が希望する場合を除く) | カタログギフト、ペアの実用品 |
| お見舞い | 鉢植え、香りの強い花 | 相手や病院の方針に従う |
| 友人同士の誕生日 | ほぼ制約なし | 相手の希望を優先 |
迷いやすいのは目上の相手と、冠婚葬祭に関わる場面です。この2つに当てはまらなければ、慣習より相手の好みを優先して構いません。
選び直すときの考え方
消えものに替えれば大半は解決する
避けたほうがよいとされる品の多くは、形に残るものです。菓子や飲み物、洗剤のように使えばなくなる品には、こうした連想がほとんど当てはまりません。判断に迷ったら消えものに替えるのが、最も手早い解決策です。なお手作りのものは相手との関係で向き不向きが分かれます(手作りの贈り物)。
どうしても本人が希望している品が慣習に触れる場合は、そのまま贈って構いません。「実用品を贈るのは失礼」といった考え方は、相手が気にしていなければ意味を持ちません。気になるなら、渡すときに一言添えて意図を伝えれば誤解は生じません。
包み方や表書きで印象が変わることもあります。同じ品でも、のしを付けて改まった形にするか、簡素な包装にするかで受け取られ方が変わります。詳しくはのしの表書きと渡し方の基本を参照してください。
